前回、前々回と、お仕事の話に触れてまいりました。
人工透析を機に、転職をするという想定のお話でしたが、必ずしも人工透析を受けることになったからといって、転職しなければならないわけではありません。
ただポイントは、お勤めになっている企業や職場の方々が、持病に関して理解を示していただけるかというところだと思います。

「今まで健康だった人が持病を持ち、今まで通りの仕事や時間的な面で、勤務ができなくなる」

最初はだれでも、「職場の理解は難しい」と感じると思います。
でも今の世の中、もしくはこれからの世の中、そこまで厳しいものではなくなってくるのではないでしょうか?

例えば介護問題。
ご両親などの介護で今まで通り、もしくは思うように働けなくなっているご家庭は、既にたくさんあります。
高齢者が増えている今、介護が理由で人工透析を受けている方同様、勤務時間への制約ができてくる人口は、今後どんどん増えます。

育児問題もそうです。
保育園の預かり時間の問題で、なかなかスムーズに勤務ができないご両親は今、たくさんいます。
待機児童問題で、職場復帰できないケースもあります。

では健康でとにかく若くて、できれば独身で・・・という人ばかり、企業が採用できるかといえば、少子化なわけですからそんなことが叶うはずがありません。
企業も個々の事情や体調に合わせた、ワークスタイルを提供していく方向性になりつつある世の中です。
まずは、勤務先に体調のことを相談し、しばらく休職をするとか、無理のない勤務体制について話してみるのが一番だと思います。

医療法人中央内科クリニック