<腎臓のはたらき①>

腎臓は尿をつくる臓器であり、体の環境を整える「ホルモン」をつくる臓器でもあります。

腎臓には8つの働きがあります。今日は4つの働きを紹介します。

①老廃物の排泄

 体内に溜まった老廃物(尿毒素)を取り除きます。

 身体に必要な物は排泄しません。

 腎臓は1日に約150Lの血液をろ過し、その99%が再吸収され約1.5Lが尿として排泄されます。

 例えば、体重60kgの人であれば約36Lが体液なので、腎臓は毎日人の体液を4回ろ過している事になります。

②水分の調節

 尿の濃さや量により、体内の水分を一定にコントロールしています。

 体の中の水分が少ない時は、尿は濃くなり、少なくなります。

 体の中の水分が多い時は、尿は薄くなり、量が多くなります。

③電解質の調整

 血液中に含まれている電解質には、ナトリウム(Na)・カリウム(K)・カルシウム(Ca)・リン(P)などがあります。

 腎臓では、これらの電解質の濃度をコントロールしています。

④血液のpHの調節

 人の細胞外液はpHが7.4±0.05の弱アルカリ性に保たれています。

 この調整には、肺による二酸化炭素の排泄と、腎臓による水素イオンの排泄・重炭酸イオンの産生が重要です。

 

 次回は、引き続き腎臓の働きを紹介していきたいと思います。

 

 参考資料:1、透析療法をはじめる患者様へ 透析導入マニュアル

      2、透析ケア 新人スタッフ応援号!物質キャラ図鑑でまなぶ 透析患者の病態と血液透析

医療法人中央内科クリニック